雑誌『週刊プレイボーイ』で連載中の、対談コラム「なんかヘンだよね」
ホリエモンとひろゆき氏が、ニッポンの“ヘン”を語り尽くします。
今週のテーマは、「グーグルの新ゲーム」について。
グーグルの新ゲーム「Stadia」は任天堂を潰すのか?
(イラスト:西アズナブル)
ホリ グーグルが発表した新ゲームサービス「Stadia(ステイディア)」が〝ゲーム界の革命児〟になるんじゃないかっていわれてるよね。俺、ゲームはそこまで詳しくないんだけど、これまで家庭用ゲーム機内で処理していた作業をサーバ側ですることになるってのはスゴイよね。
ひろ ゲーム機で処理をしないから端末を選ばないんすよ。超ざっくりいえば「ディスプレイとネットがあればいい」ので、PCでもスマホでもテレビでもプレイできる。ブラウザでやるゲームみたいなもんですね。グーグルって、すでにGメールや検索エンジンなどサーバーで処理した結果をPCやスマホに表示しているわけで、今回のゲームも同じ流れなんですよ。んで、この潮流は絶対に止まらないし、サービスも絶対に成功すると思います。
ホリ 俺もそう思うわ。グーグルって、赤字だった「ユーチューブ」を買収して、年収が億を超えるユーチューバーをゴロゴロ出すほどうまく育ててきた。そのユーチューブにゲームのコンテンツを乗っけてきたのは、俺的にはけっこう衝撃なんだよね。
ひろ え、そうですか? 割と順当な流れかと……。
ホリ いやいや、俺ゲームやらないからさ。どんなゲーム実況が流行っているとかは知ってるけど、プレイしたのは『桃太郎電鉄』シリーズとかで止まっている。
ひろ 古っ!(笑) でも、そうやってサーバ処理することで脚光を浴びているグーグルですけど、サーバ上で処理した情報を画面に出す方式って、すでにあったんですよ。4、5年前くらいに「スクウェア・エニックス」がやってたんです。
ホリ そういや、あったね。〝シンラ・テクノロジー〟だっけ。
ひろ はい。ただ、これ、めちゃくちゃ金かかるんです。だから、スクエニはコケてしまった。
ホリ データセンターとかサーバ側にかかる費用がバカにならないって感じがするよね。
ひろ ですです。ただ、ここでグーグルというのが肝になるんです。ユーチューブって、赤字が8年間くらい続いたじゃないですか。にもかかわらず、グーグルは支え続けた。そんな感じで、グーグルって体力がありまくってて、ひとつの部門の赤字が何年続いても大丈夫な会社なんです。つまり、サーバで処理するゲームは方向的に正しいという事実があっても「赤字だから続かないよね」と言われていたのを、グーグルであれば気にせずガンガン投資し続けられるので、絶対に成功するんです。
ホリ なるほどね。この件でいえば、据え置きゲームを出してる「ソニーや任天堂がやばくなる?」なんて言われてたりするけど、どう思う?
ひろ グーグルが相手となると、他のゲーム会社はたぶん勝てないでしょうね。そもそも「ニンテンドースイッチはヒットしている」といわれていますけど、そこで成功してるゲームソフトって全部任天堂が作ったゲームなんですよ。一方で、任天堂以外が作っているサードパーティ製のゲームソフトって、あまり儲かっていない。
ホリ なんでだろ?
(この続きは、現在発売中の『週刊プレイボーイ』でお楽しみください)