雑誌『週刊プレイボーイ』で連載中の、対談コラム「なんかヘンだよね」
ホリエモンとひろゆき氏が、ニッポンの“ヘン”を語り尽くします。
今週のテーマは、「ZOZO前澤社長のツイート活動」について。
今度は移植支援。まだまだ続くZOZO前澤社長のツイート活動!
(イラスト:西アズナブル)
ホリ ZOZO前澤友作社長の「1億円お年玉キャンペーン」から20日ほど経ったけど、いまだに真似する人は出ているね。
ひろ なんかビットコインを指定の口座に送ってくれたらその10倍を送り返すとか、どう考えても不自然なニセ前澤アカウントが出てきたりしていますよね……。
ホリ ビットコインを流通させたり、多くの人に認識してもらうには配るのが一番ではあるんだけど、どう考えてもこれって詐欺だよ(笑)。でも、1億円をばらまいたことで、前澤さんのフォロワーは激増したし、テレビにも取り上げられたりして、結果的にはZOZOTOWNの大きな宣伝にはなったよね。
ひろ たしかに広告効果としては半端ない感じだったと思います。1億円でこれだけの広告効果をあげるって、どんなに優秀な広告代理店に頼んでも難しいですから。
ホリ それは多くの人も感じたみたいで、この一連の流れを「広告代理店が必要なくなる」とか「新しいPRのカタチ」的な見方をする人は多いよね。
ひろ ツイッターでのプロモーションを年間1000万円ぐらいで請け負う広告代理店って結構あると思うんですけど、そんなところに頼むより直接現金を配ったほうがよっぽど効果あるってのがわかったのは、社会実験としてはおもしろいですよね。
ホリ そう考えると、これからの広告は、こういうあからさまに金をばらまくみたいなカタチが多くなってくるのかもね?
ひろ まあ、お金が欲しい人って世の中にはいっぱいいますからね。そのへんの欲望をかき立てるアプローチは出てきそうですけど。
ホリ 前澤さんのお年玉キャンペーンを見て、「ツイッター社が1億円配ったら、日本のツイッターのユーザーが増えるかも」と言った人もいたみたいだけど。
ひろ でも、ツイッター社にそんな余裕はなさそうな……。
ホリ いや、それくらいはあるんじゃない? てか、10億円とかでも出せるだろうし。
ひろ 出せる資金があったとしても、10億円を使ってツイッターを使ってない日本人に新規にアカウントを作ってもらっても、どうせ使い続けないと思うんですよ。前澤さんのアカウントだって、キャンペーン終了後にフォローを外す人は多かったですから。
ホリ まあね。
ひろ 中国みたいにこれから発展する国だったら積極的に投資して伸ばしていこうという考えになると思いますけど、高齢化社会と少子化がわかってる日本に先行投資する可能性はだいぶ低いかなと。
ホリ あと、現金じゃなかったけど、昨年末にPayPayが100億円のキャッシュバックをやってバズっていたよね。それで、今回の前澤さんのキャンペーンとPayPayのキャンペーンを比べている人もいるみたい。
ひろ PayPayは加盟店を増やす必要があるので、リアル店舗でサービスを使わせることに意味があったと思うんです。もしPayPayのあのキャンペーンがなかったら、加盟店にならないって店は多かったはずです。決済手段が増えるのって、オペレーションコストが上がりますから。ってことで、あのキャンペーンは成功だったと思います。一方で、前澤さんのキャンペーンは〝新しいPRのカタチ〟っていう意味で考えると、かなり特別なケースだと思うんですよ。
ホリ なぜ?
ひろ 今から前澤さんレベルのお金持ちがお年玉キャンペーンをやっても、あれ以上は盛り上がらないはずです。二番煎じはそこまで効果ないので。仮にソフトバンクの孫正義社長がやっても前澤さんほどのムーブメントにはならないかと。
(この続きは、現在発売中の「週刊プレイボーイ」でお楽しみください)