雑誌『週刊プレイボーイ』で連載中の、対談コラム「なんかヘンだよね」
ホリエモンとひろゆき氏が、ニッポンの“ヘン”を語り尽くします。
今週のテーマは、「満員電車」について。

(イラスト:西アズナブル)
ひろ 西武鉄道と東京メトロが今年3月末から早朝や帰宅時間帯に有料座席指定列車を運行させたり、京浜急行が5月から着席保証列車を走らせたりして話題になってますね。
ホリ 俺、昔から毎朝多くの人が満員電車で通勤してるのが、不思議でしょうがないんだよ。みんなマゾなのかね。
ひろ 満員電車に乗るのって、めちゃめちゃ疲れますし、すごいストレスですよね。それを片道1時間も耐えるって相当なガッツです。
ホリ 満員電車が当たり前と考えている人は、思考停止になってると思うよ。
ひろ たしかに「選択肢がない」と思い込んでいる人は多いでしょうね。満員電車に往復2時間も揺られるなら、多少給料が下がってもいいから、もっと余裕がある生活をしたいと思う人が増えてもいい気がするんですけどね。
ホリ 例えば〝職住近接〟っていう考え方があるじゃん。職場の近くに住むのは、いろんな意味で効率がいいと思うんだけど。
ひろ まあ、都心に近づくと家賃は高くなりますけど、そのぶん部屋を狭くして家賃を抑えればカバーできますから。ひとり暮らしで寝るだけだったら、大した広さはいらないですよね。
ホリ そうそう。何で職住近接をしないんだろ?
ひろ 「自分にとって何が大事なのか」をきちんと考えないで、時間を浪費している人が多いからじゃないですか。僕の場合は自由な時間が一番大事なので、ムダに時間を取られるものはなるべく排除してたりします。
ホリ 例えば?
ひろ 僕、日本にいたときは新宿に住んでいたんですよ。すると、飲み会とか打ち合わせの場所を決めるときに「新宿でお願いします」といえば大抵納得してもらえるんです。でも、赤羽とかだとそうはいかない。んで、新宿なら終電を過ぎても徒歩で帰れるので、タクシー代が浮いたりとかもする。
ホリ なるほどね。
ひろ 家賃が安いからという理由で郊外に住んでいる人がいますけど、例えば終電を逃して家に帰るタクシー代を月に1万円以上使うんだったら、多少高くても都心に住んだほうが得じゃんって思うんですよ。
ホリ 始発まで時間を潰す人もいるけど、あれもムダだね。
ひろ それに通勤に往復2時間かかるということは、時給換算すると給料が20%低くなるのと一緒ですからね。
ホリ 不思議だよね、ほんと。
ひろ あと、例えば月収18万円でプログラムとか将来に役立つスキルが学べる仕事と、月収23万円だけどスキルが学べない飲食店の仕事があったときに、後者を選ぶ人って結構いると思うんですよ。でも、今の時代は同じ会社で死ぬまで仕事を続けることって少なくて、多くの人が転職します。
ホリ そう。大企業も突然潰れるような時代だし、「終身雇用」もあってないようなもんでしょ。会社にもよるけど、同じ会社で働き続けていて短期間に年収が10万円増えることはまずない。でも、スキルがあれば転職して給料を増やすことなんて簡単だよ。
ひろ スキルがあれば転職で10万円給料が増えるとかざらですからね。あと、会社でスキルが手に入らなくても、プライベートの自由な時間を使ってスキルを身につけることも選択肢のひとつなんです。でも、自由な時間を売り渡して、何のスキルも手に入らないまま一生同じ仕事をしようとしている人が多い気がします。
ホリ でも、通勤時間は会社側の制度の問題も大きいからな。
・・・この続きは、現在発売中の「週刊プレイボーイ」でお楽しみください
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