中学生の自殺率増加を報じた記事(中学生の自殺率 過去最悪の水準 2015年すでに77件/BLOGOS)に対し、ホリエモンがTwitterおよびNewsPicksで以下のようにコメントした。
そろそろ義務教育を根本から見直す時期に来てる。徴兵制もないのに、同一学年の同じ地域の子ども9年間も集団生活させてる事が異常なのだ。 中学生の自殺率 過去最悪の水準 2015年すでに77件 – https://t.co/WnNOaMeqvN
— 堀江貴文(Takafumi Horie) (@takapon_jp) November 4, 2015
自殺率増加の一因は「義務教育で同一学年の同じ地域の子どもを9年間も集団生活させていること」だとし、根本から義務教育を見直す必要性を訴えている。
いじめ対策、多様な能力を伸ばすため、逃げ道も行政が制度化すべき
義務教育では小中の9年間、基本的には同じ人と同じコミュニティにいることになる。このことの危険性をホリエモンはずっと訴え続けてきた。昨年、弊サイト内「WITH」で行われた熊谷俊人千葉市長との対談に詳しいので一部転載する。
時代の変化の中で子どもたちの発達段階が変わりつつあるとし、小6を中学校側に持って行く、もしくは小中一貫校なり中高一貫校のような形で、ものすごいロングタームで教育が出来るような形に切り替える議論をしているという熊谷氏。それに対しホリエモンは以下のように自論を展開。
“僕はそこはちょっと疑問があって、いじめの問題とか、個別の能力を伸ばせない教育っていうところがすごく問題意識としてあるんですよ。でも一貫にしちゃったら、逃れられない子どもたちって結構出てくるのかなっていうのが課題としてある。(中略)
個人の能力って、足が速い遅いとか、頭がいい悪いとか、クリエイティブの才能がある、もしくは全くないとか、いろいろまだらにあると思うんです。そういう子どもたちをゴチャッと30人にまとめて9年間ずっと一緒です!っていうと、多分、息詰まっちゃう子どもとかもたくさん出てくるような。もちろんそこで対応できる子たちの方がマジョリティだと思いますけど、そういう子たちの逃げ道みたいなものが、全くないというか。(中略)
例えばそういうドロップアウトした子たちって、フリースクールに行ったりとか、あるいは自殺しちゃったりとか、登校拒否になっちゃったりとかしてると思うんですけど、彼らってやっぱりオフィシャルにダメ出しをされてるわけですよ。「ダメなやつら」って烙印を押されちゃってる。フリースクールはかっこ悪いみたいな。あるいは、お父さんお母さんにかっこ悪いから言えないとか。周りの子たちにも言えない。それをオフィシャルに「あなたたち、別に悪くないよ、いい子たちだよ」っていうふうに、行政がお墨付きをつけるような仕組みっていうのが出来ないのかなって。”
義務教育の過程でコミュニティに馴染めない子どもが必ず出てくる中で、逃げ道や代替手段が用意されていないため、ドロップアウトしてしまうと周りから失格の烙印を押されてしまう。ホリエモンは、このことがいじめ問題や個別の能力を伸ばせない教育につながってしまっていると危惧。
具体的な施策として、民間の塾的な部分や、ネット教育含め家庭での教育をある程度認め、これを制度化することによって行政がお墨付きをつける、そのことで「あなたたち、別に悪くないよ、いい子たちだよ」とオフィシャルに認めてあげるべきと提案。これには熊谷市長も同意見のようで、実際現場ではこのような動きを運用的に実施しており、制度化に向けて議論しているという。
ホリエモンWITH 熊谷俊人千葉市長が語る、行政の現在そして未来。後編2/2
ちなみに、生涯学習領域ではあるが、熊谷俊人氏の千葉市と、先月の居酒屋ホリエモンチャンネルに出演していた森健志郎氏の無料動画オンライン学習サービス「schoo」の提携が10月27日に発表された。
千葉市がスクーと連携 生涯学習で動画授業サービス 全国初(ちばとぴ by 千葉日報) – Yahoo!ニュース https://t.co/Wo3TinQC0S pic.twitter.com/veojtd5LSR
— schoo(スクー)WEB-campus (@schoo_inc) October 28, 2015
千葉市やスクーのみならず、最近ではカドカワによる「ネットの高校」なども話題となっている。行政と民間、リアルとネット、様々なアプローチで義務教育のみならず、教育全体のあり方がどう変わっていくのか、引き続き注目だ。
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